未来を予測する技術
dankogai氏が絶賛していたので買ってみた。読んでみた。
全体の書評とかはdankogai氏のものを参照していただくとして、だ。気になったセンテンスを2つほどピックアップ。
「未来を予測する技術」は「未来をつくっていく技術」である。(p.181)
これは、ちょっと違うけど、アラン・ケイの
未来を予測する最良の方法は未来を発明することだ
を思い出した。かっこいいやつらは同じようにかっこいい言葉を言うものだ。ぼくもかっこいい言葉が言えるようなかっこいいやつになりたい。
上のセンテンスは超かっこいいんだけど、個人的に一番気になったのは次のセンテンス。
物欲と知識欲の飽和は人間性の喪失を意味する。(p.178)
これは本の筋とはあまり関係のないセンテンスだけど、すごく印象深い。ものが余り、情報が溢れる時代になって、何かに対する欲求が薄まっているんじゃないかと筆者は言う。戦後に比べれば日本人の飢餓感なんて薄まっているのは当然だろうけど、果たして物欲や知識欲を満たせるような人間がこの世にいるのだろうか。超金持ってて何でも買える人間であってもなにか欲しい物はあるだろう。めちゃめちゃ頭良くて何でも知っているジーニアスでももっとよく知りたいことはあるだろう。物欲や知識欲は別に飽和しているわけじゃない。満たされているわけじゃなくて、失われているだけだ(そっちの方が深刻なんだろうけど… 物欲や知識欲の低下の原因についてはいづれ考察したい。ものや情報が供給過多になっていることも確かに原因の一つだろうね)。この世は人間が制することができるほど小さくない。地球シミュレータを使ったってまだまだ全てをシミュレートすることはできない。世界はでかい。人間は小さい。
でも、人間はすごい。人間は未来をつくることができるから。
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- 作者: 佐藤哲也
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
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